2018年9月7日金曜日

日立の発表した、「VMwareを高信頼にする」プラットフォームソリューションとは

 日立製作所は2018年9月4日、金融機関の勘定系システムや社会インフラへの適用に向け、VMware vSphere環境の信頼性を高めたプラットフォームソリューションの販売開始を発表した。
 例えば勘定系システムについては、メインフレームや物理サーバからの移行の受け皿としてvSphereを利用しやすくなり、既に多くの企業ではvSphere上で稼働している情報系システムとの統合運用ができるようになるという。
 新ソリューションにおけるvSphere環境の信頼性向上は、複数のレベルで提供される。
 第1に、物理I/Oアダプタを特定仮想マシンが専有するvSphereのDirectPath I/O機能の認定を受け、冗長化したファイバチャネルアダプタを各仮想マシンに割り当てる。これにより、各仮想マシンのストレージとのI/Oは、エミュレーションの負荷なしに直接実行できる。また、ストレージアクセスにおける他の仮想マシンとの競合を避けられる。そしてファイバチャネルアダプタ1枚に障害が発生した場合、そのアダプタを自動的に切り離す。
 今回のソリューションで採用するサーバ「RV3000」のファームウェアおよびvSphereとの連携により、占有I/Oを切り離しても物理サーバや仮想マシンはダウンしないという。
 第2に、CPUコアの障害予兆を検知すると、このコアを使っている仮想マシンを、自動的に別のコアへ切り替える。
 第3に、日立が物理サーバで提供してきたHA機能をvSphere環境に適用。物理サーバ、あるいは仮想マシンがダウンした場合、別の物理サーバ上に自動フェイルオーバーする。この際に、仮想マシンの占有しているファイバチャネルアダプタは、フェイルオーバー先の物理マシンが備えるアダプタへ、自動的に切り替えられる。
 VMware HAとの比較では、フェイルオーバーにかかる時間が短い他、「物理サーバは生きているが仮想マシンが死んでいる」といったケースにも対応できる。
 日立はこれに、長期サポートを組み合わせている。vSphereの標準サポート期間である5年を超え、重要な不具合についてはVMwareとの連携によって対策版を提供するとしている。日立はvSphereとの提携で、vSphereのソースコードを参照できる。また、VMware本社に技術者を常駐させているという。
 新ソリューションでサポートするOSはRed Hat Enterprise Linux。これに「日立Linux環境強化サポートオプション」を組み合わせている。

2018年9月5日水曜日

4Gと5Gを同一周波数帯で共存、KDDIが新技術を実験 電波の有効利用に

 KDDI総合研究所は9月4日、4G LTEの周波数帯域内に5G(第5世代移動通信方式)を共存させる新しい技術の実証実験に成功したと発表した。帯域分割のように帯域を減らすことなく、2つの通信方式を柔軟に利用できるという。

 5Gでは、28GHz帯や3.6~6GHz帯に加え、4G LTEで使用中の3.6GHz以下の利用も検討されている。コネクテッドカーなど広いエリアをカバーするサービスには減衰の少ない低い周波数帯が必要になるためだ。4G LTEと5Gの共存させる技術については携帯電話などの標準仕様を策定する3GPPが「3GPP Release15」で定義しているが、これまで実証はされていなかった。

 KDDI総合研究所は、外部の電磁波などの影響を受けないシールドルームで実際に4Gと5Gの無線を出力。3GPPが定めた仕様では4G LTEの参照信号と5Gの同期信号が干渉してしまうことが分かったという。このため4G LTEのMBSFN(Multicast Broadcast Single Frequency Network)機能を用いて参照信号を抑制、システム間の干渉を抑えることに成功した。

 KDDI総合研究所は今後5Gと4G LTEの共存技術の実用化に向け、研究開発や標準化活動を進めていくとしている。