2017年6月2日金曜日

NTT東など、ドローンでオフィスを監視し残業を撲滅するシステムを開発

NTT東日本の千葉事業部などが、ドローンを活用してオフィス内を監視し残業を抑制するというシステムを開発した。

このシステムでは、指定した時間・ルートで監視カメラ付きドローンが定期的にオフィス内を巡回する。これによってオフィス内のセキュリティ管理を行うとともに、社員の退社を促すという。2017年10月に商用サービスの提供を行う予定。

SkypeまでもがSnapchat化──「ストーリー」的機能やリアクションを追加

 米Microsoftは6月1日(現地時間)、同社の通話/メッセージングサービス「Skype」の大幅な刷新を発表した。全体的にSNS的な要素が増え、米Facebookも取り入れた米SnapのSnapchatの特徴である「ストーリー」に似た機能「Highlights」が追加された。

 Androidアプリは同日から、iOSアプリでも間もなく新バージョンになる。デスクトップ版も向う数カ月中にアップデートされる。

「ストーリー」のような「Highlights」

 Highlightsは、Snapchatのストーリーと同様に、写真や動画をまとめて投稿する機能。Snapchatのストーリーとの大きな違いは、ストーリーは24時間で消えるが、Highlightsは1週間で消えるところ。スワイプしてカメラを起動し、写真や動画を撮影してコンタクト全体あるいはグループを選んで投稿する。

 今のところSnapchatやFacebookのアプリにあるようなAR(拡張現実)マスクはないが、それらと同じように写真や動画にイラストや手描き文字を追加できる。

レストランやGIFアニメを検索できる「Find」タブ

 会話中に「Find」タブを選ぶと、その場でBing検索やアドインでGIFアニメやYouTube動画などを検索できる。検索結果はすぐに会話に投稿できる。

ビデオチャットでの写真やビデオの共有、その他

 ビデオチャット中に写真や動画を共有できるようになる。会話しながら写真についてのリアクションの絵文字を投稿することもできる。

 リアクションは、テキストチャットでも使える。Facebook Messengerのように予め用意されている幾つかの絵文字から選ぶことで、すぐにリアクションできる。

 自分のフキダシの色を決めて誰の発言か分かりやすくするなど、他にも幾つかの工夫が施されている。

ダイヤモンド量子コンピュータ実現に一歩前進。量子メモリにシリコン使い読取精度を向上

マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学と米サンディア国立研究所などからなる研究チームが、量子コンピュータを構成する量子メモリーの新たな構成方法を開発しました。この技術によって従来に比べて量子ビットの読み取り精度が向上するとしています。

量子コンピューターは、通常のコンピューターが情報を扱うビットという概念を、量子ビットと呼ばれる、物質の量子力学的な状態で表現します。通常のビットが"0"か"1"のどちらかしか値を保持できないのに対し、量子ビットは任意の割合で"0"と"1"両方の状態を重ね合わせて保持できる特性を持ち、これを量子メモリーとして扱うことで、従来のコンピューターに比べて飛躍的な性能の向上がはかれる可能性があるとされます。

ダイヤモンド量子コンピューターでは、ダイヤモンドの結晶格子中に空孔と呼ばれる炭素原子の欠落部分を作り、そこにドーパントと呼ばれる炭素原子以外の物質原子を組み合わせることで自由電子を持つ"中心"を構成します。

量子ビットの状態を長時間保持するためには、一般にドーパントに窒素を用いた"窒素-空孔中心(NV中心)"が使われ、光励起による発光を読み取ることで量子ビットの状態を得ることができます。ます。ただ、NV中心は広いレンジで発光する特性があり、情報の読み取りが不正確になってしまう問題がありました。

チームは研究において、窒素の代わりに発光スペクトラムの幅が狭いシリコンを使いました。まず人工ダイヤモンドを200nmほどの厚さに加工し、エッチング処理で空孔を生成。そこにNano-Implanterと呼ばれる特殊な注入器を使用してシリコンイオンを送り込むことで、"シリコン-空孔中心(SiV中心)"を作り出しました。

さらに電子ビームでダイヤモンドを加熱して空孔の移動を活発化し、より多くのシリコンの固定化を可能にしました。

ただ、研究チームはこれだけではまだ量子コンピューターの実現に至らないとしています。この方法では量子ビットはより多く作れるものの、どうしても理想的な位置に作るのが難しく、読み出しに充分な光量も得にくいとのこと。

とはいえ、この技術がこれまでの量子ビット構成方法に比べればはるかに優れているのも確かであり、将来的な量子コンピューターの実現に前進したことは間違いありません。

ビジネス向けGmail、機械学習を使った新しいセキュリティ機能を発表

 米Googleは5月31日、機械学習を使った悪質メールの検出や社外秘情報の流出防止など、ビジネス向けGmailの新しいセキュリティ機能を発表した。

 このうちマルウェアなどの悪質なファイルが添付されたメールを阻止する新機能では、添付ファイル付きスパムメールの特徴と、送信者のヒューリスティック分析を関連付けて、新手のマルウェアや未知のマルウェアを含むメールを検出。未解決の脆弱(ぜいじゃく)性を突くゼロデイ攻撃や、ランサムウェア、多形マルウェアを阻止できる態勢の強化を図る。

 実行可能ファイルやjavascriptファイルなど、潜在的なセキュリティリスクが高い種類のファイル利用はブロックする。また、Safe Browsingと機械学習を組み合わせて、不正なリンクをクリックすると警告が出る機能も提供する。

 機械学習を使ったスパム検出は99%を超す精度を達成してきたとGoogleは説明する。Gmailが受信するメールのうち50〜70%はスパムが占めているといい、新しいセキュリティ機能によって、さらに1日何億通ものスパムを排除できると予想している。

 データ流出防止対策では、社外のドメインの相手から届いたメールに返信しようとすると、「この受信者はあなたの組織に所属しておらず、連絡先リストにも入っていません」という内容の警告が出る。受信者がそれまでにも連絡を取ったことのある相手や、定期的に連絡を取っている相手だった場合、不必要な警告は表示されないという。