2017年4月24日月曜日

世界最速のスーパーコンピュータ「神威太湖之光」が採用する中国独自CPU「SW26010」の概要が明かされる

世界スーパーコンピュータランキング「TOP500」2016年6月版で1位となり、続く11月版でも1位を維持している中国のスーパーコンピュータ「神威太湖之光(Sunway TaihuLight)」では、独自に開発されたCPUが使われている。このCPUの概要が半導体関連カンファレンス「COOL Chips 20」で初めて明かされたという。

神威太湖之光で使われているCPU「SW26010」は、メインプロセッサとベクターユニットを備えた多数の演算プロセッサで構成されており、PlayStation 3で採用されていた「Cell Broadband Engine」(Cell B.E.)と似た構成だという。ただしCell B.E.はメインプロセッサ1コア+演算ユニット(SPU)8コアという構成だったのに対し、SW26010は管理コア1個+演算コア64個の組み合わせを4つ、合計260個のコアで構成されている。管理コアは64ビットRISC系の独自命令セットを採用しており、一般的なCPUと同様の演算能力を備えている。また、演算コアは並列処理に特化しており、この点もCell .B.E.のSPUに似ているという。

こういった構成により、SW26010は単体プロセッサでGPU並の演算性能を実現できるとのこと。ただ、メモリ帯域幅はGPUと比較して明らかに低いようだ。

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