Chemitiganti氏は、世界の金融業界の今後に影響を与える2つの動きとして、英国のOpen Banking Standard(OBS)とEUのPayment System Directive 2(PSD2)に注目する。
OBSは英国の銀行がサードパーティに対し、取引データなどの情報へのAPIアクセスを提供するためのガイドラインを定めている。これに付帯して、プライバシーおよびセキュリティについての規制が盛り込まれている。一方PSD2は、単一ユーロ決済圏における決済のバリューチェーンに、データアグリゲータなど新たな種類のプレイヤーを参加させるためのフレームワークを提示している。PSDは、これまでマーチャント、クレジットカードブランド、アクワイアラ、イシュアー、決済サービスプロバイダといった機能分担が固定化したことによる情報ギャップを埋めることにより、既存のプレイヤーにとっても新たなチャンスが生まれる。
「OBSは、英国政府が英国の銀行に対し、『FinTech企業に変身しろ』と言っているようなものだ。PSD2は、EUにおけるこれまでの決済ビジネスモデルが変わらなければならないというメッセージだ。どちらも、誰が『顧客のオーナー』なのか、つまり誰が顧客の情報をコントロールするのかについて、新たな競争を生み出していく。結局、ビジネス上の価値につなげるためには、各顧客のことをどれだけ知り、理解できるかが勝負になってくる。このため、データレイクの価値はますます高まる」
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