米GoogleのAndroid開発チームが、タブレット向けユーザーインタフェース(UI)を構築する「Fragments API」をAndroid 1.6以降のOS向けアプリでも利用できるようにするソフトをリリースした。
この「Android Compatibility Package」は同社のSDK Updaterで入手できると、Android開発者担当のティム・ブレイ氏が3月3日(現地時間)、公式ブログの短い投稿で語った。
Googleは2月、開発者が多様な画面サイズに対応するアプリケーションを書くためのFragments APIをリリースした。このAPIは、特にAndroid 3.0(コードネーム:Honeycomb)搭載のMotorola Xoomなどのタブレットに向けたものだ。
Android開発者は、アプリのUIを「フラグメント(断片)」として作成し、これを1つの「アクティビティ」にまとめることで、例えばHoneycomb版Gmailアプリの複数パネルのようなUIを構築できる。
このAPIに決定的に足りなかったのは、旧バージョンのAndroid向けアプリへの対応だ。
複数バージョンのAndroid搭載端末が混在している現在、これは問題だ。Googleが提供するAndroid Device Dashboardによると、Android 1.5はスマートフォンの3.9%で稼働しており、1.6は6.3%だ。
後は、Android 2.1(31.4%)、Android 2.2(57.6%)、Android 2.3(0.8%)という構成だ。タブレット向けに設計されたAndroid 3.0はまだこのダッシュボードには登場していない。
複数ビルドの問題は、キャリアが最新版のAndroidにすぐにアップグレードせず、アプリが複数ビルド間で断絶してしまうところにある。
例えば、Googleは2009年にAndroid 2.0搭載スマートフォン向けに多数のアプリをリリースしたが、それらを以前のバージョン向けにも対応させなければならなかった。
機種によってはこうした作業が開発にとってもユーザビリティにとっても問題になっていた。Android Compatibility PackageでFragments APIが利用できれば、タブレットの問題は改善されるだろう。
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