IBMには、同社のPowerプロセッサーとNVIDIAのNVLinkをベースとするサーバーを使っている企業のための機械学習フレームワークPowerAIがある。NVLinkはGPUとCPUを結ぶ高速リンクで、ディープラーニングの計算はその多くをGPUが担当する。今日(米国時間1/26)同社は、そのPower AIが、機械学習ライブラリの中ではとくに人気のあるGoogleのTensorflowをサポートする、と発表した。
TensorFlowは公開されてまだ1年とちょっとだが、短期間でGitHub上の一番人気のオープンソース機械学習ライブラリになった。IBMのPowerAIはすでに、CAFFETheano, Torch, cuDNN, NVIDIA DIGITSなどのフレームワークをサポートしていたが、Tensorflowのサポートがないことが、まるで欠陥のように感じられていた。
IBMはPowerAIのNvidia NVLinkインタフェイスとPascal P100 GPUアクセラレータの組み合わせを、強力な差別化要因とみなしていた。その際、競合他社としていちばん意識しているのがIntelだが、そのIntelが最近Googleと組み、同社のCPUでTensorFlowのパフォーマンスを上げようとしている。
IBMはもちろん安物のサーバーを売っている企業ではないので、Power AIをサポートするマシン、Power System S822LC for high-performance computingは、プライスリストにすら載っていない。その一般商用バージョンの価格は、1万ドル弱から上だ。
IBMの今日の発表の中には、TensorFlowのサポートに加えて、ニューラルネットワークを作るためのフレームワークChainerのサポートがあった。
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