今年に入り、太陽活動が急激に停滞していることが明らかになった。このままいくと氷河期に突入する可能性もあるという。
太陽は11年ごとに活動が活発化する極大期と減退する極小期を繰り返している。太陽黒点の減少が極小期突入のサインとなるが、英紙「Express」(9月24日付)によると、なんと今年は153日も太陽黒点が観測されない日があるというのだ!
最後に極小期が訪れたのは2009年。それから11年後の2020年が極小期になるはずだったが、予定が前倒しになったかもしれない。すると、地球はより長い期間、寒冷期にさらされることになる。
「太陽は深い極小期に入りつつあります。NASAの人工衛星のデータを見てみると、熱圏(地球大気の最上層部)が冷やされており、縮小しています。文字通り、大気の半径が縮んでいるのです」(海外気象予報サイト「Space Weather」より)
恐ろしいことに、極小期が長期間続くとミニ氷河期(小氷期)を招くことになる。ミニではあるが、我々にとっては過酷だ。かつて、太陽黒点数が著しく減少した「マウンダー極小期(Maunder Minimum)」(1645年〜1715年)に伴う小氷期では、北半球に甚大な被害がもたらされた。
当時の資料によると、テムズ川やオランダの運河・河川では一冬の間完全に凍結する光景が頻繁に見られ、飢饉が頻繁に発生するようになり(1315年には150万人もの餓死者を記録)、疾病による死者も増加。アイスランドの人口は半分に減少し、グリーンランドのヴァイキング植民地は全滅。日本においても東日本を中心にたびたび飢饉が発生したと伝えられている。そして、これが70年も続いたのだ。
そして、今後地球が小氷期に突入する確率は極めて高いことも分かっているのだ。英ノーザンブリア大学のバレンティーナ・ザーコバ教授らの研究によると、2030年までに太陽の活動が現在の60%まで低下し、97%(!)の確率で小氷期がやって来るという。そしてこの小氷期は33年間も続くというから驚きだ。
今年は太陽黒点が観測されてない日が153日あったと先述したが、黒点ゼロ日は2016年はわずか32日、2015年は皆無だった。昨年は黒点ゼロ日が15日連続で観測され、ニュースにもなったが、それでも年間を通した黒点ゼロ日はたった69日。今年に入り、圧倒的なスピードで太陽活動は減退していることが分かる。
ミニ氷河期は避けることはできなさそうだが、さらに恐ろしいことに、そのまま本格的な氷河期に突入する可能性もわずかながらあるという。英サウサンプトン大学のシブレン・ドリファウト教授によると、5%の確率で海流の循環が突如停止し、瞬時に地球が「氷河期」に入るというのだ!
今月1日には、10月にもかかわらず全国で真夏日が記録されたばかりだが、そんな日々が懐かしくなるような長い冬がすぐにやって来るかもしれない……。
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