2012年2月23日木曜日

Mmbiが「スキマ時間」争奪戦に参戦

 会社の休み時間や、外出中のちょっと空いた時間など、「スキマ時間」の奪い合いが激しくなった。長らく、喫茶店やファーストフード店で暇つぶしするのが相場だったが、携帯電話の普及とともにスキマ時間を狙ったビジネスが広がった。

 携帯電話向けソーシャル・ゲームで成長したディー・エヌ・エーやグリーの時価総額は、フジテレビジョンや日本テレビ放送網を上回る。携帯電話で電子コミックを読む人も増え、日本は今や世界有数の電子書籍市場となった。

 2012年4月1日、NTTドコモやフジテレビなどが出資するmmbiが、スマートフォン向けの放送サービス「NOTTV(ノッティービー)」を始める。対応するスマホはドコモが発売する。月額420円を支払えば、バラエティーやニュース、ドラマなどの3チャンネルを視聴できる。番組編成を担当する小牧次郎常務は、「長時間見続けてもいいし、短時間でも楽しめる内容にする」と、スキマ時間への対応を明言する。

 スマホをはじめとする携帯端末向けの映像サービスには、既にNTTぷららの「ひかりTVモバイル」や、ドコモとエイベックス・エンタテイメントの合弁会社が提供する「BeeTV」などがある。

 スキマ時間に入り込む余地は少なくなってきている。それでもmmbiの二木治成社長は、「開始から3年後に500万人の契約者を獲得し、単年度黒字を達成したい」と強気だ。

 日本銀行が2011年12月に実施した生活意識調査によると、「ゆとりがなくなってきた」と回答する人が、半年前より1.2ポイント増えて51.6%に達した。経済的な理由が主な要因と思われるが、もしかしたらスマホの普及でスキマ時間が埋まり、余裕を感じにくくなっているのかもしれない。

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