2012年2月23日木曜日

タブレット端末使う主婦向けコンシェルジュ・サービス、イオン、NTT西、シャープが3月開始

 イオン、NTT西日本グループ、シャープは2012年2月22日、ネットショッピングや家族のスケジュール管理といった主婦の利用を想定した各種アプリケーションを専用のタブレット端末経由で提供するサービス「A touch Ru*Run(エータッチル*ルン)」を3月12日に開始すると発表した(写真)。イオンの縣 厚伸執行役ITグループ責任者は「家庭のリビングに、主婦の要望に応えるコンシェルジュの受付カウンターを設けるという発想で作り上げた」と語る。

 A touch Ru*Runの特徴は、主婦が日常的に使いやすいアプリケーションをタブレット端末にあらかじめ組み込み、すぐに利用できるようにしていること。例えばイオンのネットスーパーサービスを利用するアプリのほか、NTT西日本のグループ会社であるNTTメディアサプライが提供するスケジュール管理、家族間の伝言ツール、アルバムなどを統合した「くらしフルサービス」を搭載した。利用者が操作に戸惑った場合を想定し、遠隔操作で代行処理するサポートサービスもNTTメディアサプライがオプションとして用意する。

 また、タブレット端末の操作方法やサービス内容には主婦の声を取り入れた。マーティング会社であるハーストーリィプラス(広島市)のモニター会員30人に、2011年8月から2カ月余り試用してもらい、使い勝手についてのアンケートや座談会を実施。寄せられた意見を踏まえ、操作性はもちろん、画面を暖色系にしたり、かわいらしさを感じられるようにしたりといった感性面での改良も施したという。

 A touch Ru*Runを利用するには、専用タブレット端末の購入と、くらしフルサービスの契約が前提となる。端末の価格は液晶ディスプレイの大きさが7インチのタイプで3万9800円、10.1インチのタイプで4万9800円。くらしフルサービスの利用料金は、月額315円または年額3465円。端末は全国各地のイオンの店舗や同社のWebサイト経由で購入できる。

 端末の価格は競合他社の一般的なタブレット端末と比較しても割安とは言えず、サービスが普及するうえでネックとなる恐れもある。こうした見方に対し、縣執行役は「ネットスーパーで利用できるポイントを付与することなどによって割安感を打ち出す」と語る。詳細は未定だが、購入時に数千〜1万円程度のポイントを付与することを検討しているという。2013年度中にタブレット端末を30万台普及させることを目指す。

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